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8月20日、今年度の神話シリーズの一回目となりますオンラインセッション「天の岩屋と須佐之男命の追放」を開催いたしました。講師は、いつものオロチ先生こと錦田剛志さん、司会はめがちゃんこと高橋亜弥子さんです。一回目は7月の予定でしたが、錦田さんがコロナウィルスに感染されたことで、当日に延期になり、その後、セッションには関わりありませんでしたが、めがちゃんも彬子女王殿下も感染。皆さんが「ご心配おかけしました」というセリフで始まるセッションとなりました。
昨年度のセッションは、天照大御神と須佐之男命が「うけい」をして、どちらの心が清らかであるかを確かめるというところでおしまい。結果はどうなったの?というところで終わったので、続きが気になって今年度も受講したという方も多かったかもしれません。
うけいの後、須佐之男命は、「自分が生んだのが女神だったのは、自分の心が清らかな証拠だ!」と勝手に「勝ちさび」(勝利を宣言)し、田んぼの畔を壊したり、新嘗祭を行う神聖な御殿に糞をまき散らしたりして暴れます。それでも、天照大御神は須佐之男命を「わざとではないだろう」とかばわれます。しっかりものの長女は、甘えん坊の末っ子の弟がかわいいものなのでしょうか。「彬子様は天照大御神のご子孫でいらっしゃるので、そのへんはなんとも。。。」ともごもご。
それでも、皮を剝いた馬を屋根の上から落とし、びっくりした機織女が命を落としたことで、天照大御神の堪忍袋の緒が切れて、天の岩戸に隠れてしまわれます。太陽の女神が隠れてしまったことで、高天原も地上世界も真っ暗になり、次々と災いが起こります。これが日本初のひきこもりですね。困った神様たちは相談をして、鶏を鳴かせ、榊の木を飾り付け、天宇受賣命が桶の上に乗って踊り、みんなで大騒ぎをすると、天照大御神は気になって、少しだけ岩戸を開けます。すると、「あなたより素晴らしい神様が現れたのです」と鏡を見せられます。これが日本初の詐欺行為ですね。身を乗り出された隙に、天手力男神が力いっぱい岩戸を開き、天照大御神を連れ出すと、世界がまた明るくなり、平和が戻ったというお話です。
よく知られているお話ですが、少しずつ錦田さんに解説していただきながら聞くと、新しい気付きがいつもあります。彬子様は、「神様の世界は分業制なんですね」と言われていましたが、一人一人が持った能力を生かすことを、昔の日本はしていたのだということが素晴らしいなと思います。やはり「神話を学ぶ」のではなく、「神話に学ぶ」ことが重要なのだと思いました。
次の神話セッションは、9月3日。神楽でも大人気の須佐之男命の八岐大蛇退治のお話です。今からとても楽しみですね。

 

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