12月7日(日)晴天のもと、令和7年度のお米づくりワークショップにて収穫された心游米の奉納奉告祭を大國魂神社にて執り行いました。
本年は米作りワークショップが開催されてより10周年を迎え、彬子女王殿下、心游舎理事、会員、新潟実行委員会、國學院大学関係者、総勢80名あまりが参列し、10年の歩みと本年の実りに感謝すると共に、来年の米づくりの成功を祈願いたしました。
当日は10時30分より大國魂神社結婚式場鶴の間にて開会式が行われ、彬子女王殿下よりお言葉を賜り、次に大國魂神社猿渡昌盛宮司より神社の由緒などを伺いました。その後、参加者一同手水にて身心を清め、大國魂神社本殿前に参進し祭典が斎行されました。尚、斎主は心游舎理事である猿渡惇権宮司が務められました。斎主によって本殿の御扉が開かれる「開扉」、野菜や果物など数々のお供え物と共に心游米もご神前にお供えする「献饌」、神様の恵に感謝の言葉を唱える「祝詞奏上」、雅楽の音色に合わせ巫女さんが舞う「浦安の舞」などの厳粛な神事を間近に見ることが出来ました。
無事に奉告祭を終えた後は大國魂神社結婚式場欅桂の間に移動し、
「お米ワークショプ ~神社で炊こう!新米ごはん~」
と題した、とれたての心游米を使った食育講座を行いました。
まずはお米ソムリエの美甘朋子さんによるお米の研ぎ方の実演です。初めにお米にさっと水を通しすぐに流します。お水を入れずにチャチャチャ、チャチャチャ、チャチャチャチャチャチャチャ…のリズムで研ぎます。これを美甘さんは「三三米拍子」と呼び、研ぎのリズムに合わせ自然発生的に手拍子が起こり、会場は大変盛り上がりました。研ぎ終えたら「美味しくなぁれ」と祈りを込めて「の」の字を書いてお米をならします。知っているようで意外と知らない美味しいお米の研ぎ方。自分の家庭と比較することで様々な気付きが有ったようです。
会場には研ぎを終えたピカピカの心游米が土鍋に入れられ並べられました。適量の水を入れ、コンロを点火します。
次にお米ワークショップでお世話になっている新潟の農家さんを代表して宮尾農園の宮尾浩史さんにお話を伺いました。宮尾農園では農薬も肥料も使わない有機農業により、自然の力と多様な生き物の営みを生かした米づくりを行っています。手作業で田んぼの草を抜き、その草を稲の下に入れる事で稲の栄養として成長に繋がる話や、干した藁がわらじや注連縄、米俵になり無駄なものが無く、全てが循環するという話に参加者は深く頷いていました。土の調和した田んぼで育つ自然栽培米は腐りにくく、環境負荷も小さいのが特徴だそうです。しかしその分収穫までには多くのご苦労が有ることも良く分かりました。
次に大國魂神社権宮司、心游舎猿渡理事による神様とお米についてのお話を伺いました。冊子「まんがで学ぶお祭りとお米」を教材に、稲作はもともと天照大御神が伝えられた神事であることや、神社では今でも一年を通して「祈年祭」「御田植祭」「風祭」「抜穗祭」「神嘗祭」「新嘗祭」などお米にまつわる様々なお祭りを行っていること、そして天皇陛下も自ら御田植や稲刈り、宮中での祭祀を執り行われ、日本の五穀豊穣と国民の安寧を祈られていることを解説していただきました。
そしていよいよお米が炊き上がりました。土鍋から立つ湯気から美味しそうな香りが広がります。ここで美甘さんより正しいお米の装い方をご指導いただきました。2回で装い、上はきれいな三角形に盛ります。ここに神様が降りられるように盛るのがポイントだそうです。一同気持ちを込めて丁寧に盛り付けます。
全員揃ったら心游舎の長田理事より「いただきます」と「ごちそうさまについて」の意味や歴史についてお話をいただきました。当たり前のように使っているこの言葉に神様への祈りや、作ってくれた人への労いが込められていることが理解できました。
さぁ、待ちに待った炊き立ての心游米です。感謝の気持ちを込めて「いただきます」を行いました。新米の心游米は柔らかくてとても優しい味でした。大國魂神社結婚式場にて調理された「麦」「小豆」「粟」「稗」の五穀を使ったおかずに食が進み、ご飯をおかわりする参加者も多く見受けられました。
食後には一日の振り返りを行い、参加者からは「初めて神社の祭典を見て感激した」「神様を感じることが出来た」「土鍋で炊いたご飯がとても美味しかった」「日本文化を感じることが出来た」「作るのに関わったお米を皆で食べられて有難かった」など多くの感想が寄せられました。
最後には倉嶋代表理事より挨拶があり、立派に実った心游米をご神前に奉納できたこと、皆でいただけたことに感謝の気持ちが述べられ「三三米拍子」の手締めにて盛会裏にお開きとなりました。また、会場には平成28年から今年までの米作りワークショップの写真が展示され、10年のあゆみを振り返ることが出来ました。
来年は11年目の米作りを迎えます。今後の米作りワークショップにもご期待ください。


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