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【心游舎 感謝の集い】  開催のご報告

4月20日、京都ブライトンホテルにて令和6年度の心游舎感謝の集いを開催いたしました。第一部では「江戸と上方」をテーマに彬子女王殿下、刺繍作家の長艸敏明先生、そして落語家の立川志の八師匠のお三方でのトークセッションを開催しました。
関東と関西の違いは様々あり、それぞれの地域に住み暮らしている中で培った文化や言葉、食事などは当たり前のようで当たり前でなかったと気付かされるものが多いトークセッションとなりました。
刺繍職人の出立の長艸先生、トレードマークのちょんまげに着物の志の八師匠、さながらタイムスリップしてきたお二人からは様々な点から江戸と上方の文化や感覚についてセッションが展開されました。食事を例に取り上げると、うどん文化である上方、元は西陣など職人街の職人さんたちが仕事に行く前にお腹を満たすために始まったこと、対して江戸ではとにかく手っ取り早く、粋に食べられるそばの文化についてなど、深い考察をすることができました。また、人の性格についても江戸は見栄を張ってでも格好つけるのが美徳、上方では変に格好をつけずありのままの方が美徳というところもうなずけるところでした。
料理屋さんに行ったら店員さんに「今日のおすすめ何?って聞かなければわからへんやろ」という上方の感覚を述べる長艸先生、「いや、関東ではそれなかなか聞きづらいですね」と答える志の八師匠。それぞれの見解に頷く参加者の方を見ていると会場は関東圏からお越しなのか、近畿圏からお越しなのかが、一目でわかるような雰囲気となりました。
また彬子女王殿下からは刺繍の技術や文化に触れられる際、令和の御代がわりの折にお召しになった十二単について触れられ、実際に非常に重たい衣装ではあるのですが、物理的な重さとともに、我が国の中で培ってきた文化や伝統の重みというのを感じたという貴重なお話を伺うことができました。
第2部の懇親会・総会では令和5年度の事業報告と令和6年度の事業計画の案内が発表されました。今回は久しぶりに多くの会員の皆様にご出席をいただき、皆で和やかな雰囲気の中、交流を深め、また今後のワークショップ開催へのアイディアもたくさんいただくことができました。
その中で今年度発生した能登半島地震の復興祈念事業として「漆能」事業を11月に行うことが発表されました。事業に関してのご案内は随時ホームページやS N Sでご案内してまいります。
今年度の心游舎もどうぞよろしくお願いいたします。

 

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