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2月14日、ヴァレンタインデーに相応しくご縁を結ぶおむすび講座を開催致しました。
5回にわたり開催してきたオンラインお料理教室の結びとなります。
講師は、米とぎ講座が大好評だったお米ソムリエの美甘朋子さん。司会は心游舎理事のモミゾーこと、小山良磨さんでしたが、なんと涙腺にバイ菌が入ってしまったということで、おむすび模様の眼帯で登場でした。

まずは、おむすびに一番大切なご飯を炊くところから始まりました。出だしから、トップギアの美甘さん。
「では皆さまよろしいですか?三々米拍子でお米を研ぎますよ!シャッシャッシャッ!シャッシャッシャッ!」と米とぎの指導をされます。
前回の米とぎ講座を受講された方達には、もうお馴染みになっている三々米拍子。「このやり方でないとお米が研げなくなってしまった」という方もおられるのですが、美甘さんの勢いに圧倒され、笑いのツボに入ってしまわれたのか、なかなかお米が研げない方もいらっしゃいました。

それぞれ炊飯器のスイッチを押された後は、美甘さんのおむすび話。出雲で幼少期を過ごされた美甘さんは、幼稚園の先生に「お米は神様の食べ物。その神様の食べ物を分けて頂き、神様とご縁を結んで頂くのがおむすびです」と教わったそうです。先日帰省された時に、出雲のお米屋さんでもらってこられたお米の袋には、大国主命と稲田姫がおむすびを持ってにっこり笑われ、「味な縁結び」と書いてあります。やはり神様とご縁を結ぶ食べ物なのですね。おむすびの形が三角なのも、尖った形で神様とつながるためなのだそうです。

今回は皆さんに、それぞれ好きな具をご準備頂きました。梅干し、シャケ、おかか、おじゃこなど、お好みがうかがえます。炊き上がったご飯をお櫃やボウルにとって少し水分を飛ばします。ガラスや金属のボウルの場合は、水を容器が吸ってくれないので、布巾を使うとよいそうです。神様とのご縁を結ぶために、まずは自身の手をお清めします。手を洗ってお塩を手に馴染ませ、一旦拭きます。そして、すぐ食べる場合は指一本、お弁当などで持ち出す場合は指二本に塩をつけます。お茶碗に適量のご飯を取り、真ん中に具を乗せ、手に取って結んでいきます。三角の場合は、右手三本指、左手三本指で受け、三々結び拍子で結びます。俵形は、四本指に四本指、丸は五本指に五本指で受けて結ぶのがポイントだそうです。

彬子女王殿下も、おむすびセッションは、ソーシャルディスタンスを保つため?こむすびまんになって、こむすびを作られました。三三三までは手が動くのですが、最後の七拍子に合わせて結ぶのが難しいと苦戦しておられました。三々結び拍子以上結んでしまうと、固くなりすぎて、ほろりとご飯が口の中で崩れなくなってしまうそうです。

今までのどのお料理教室よりも、皆さんの笑顔があったおむすび教室。自分史上最高の出来!と言って下さった方もいらっしゃいました。お子さんたちも楽しそうにおむすびを結び、作る側からお味見している子も。4合炊いたけれど、全て子ども達のお腹に収まってしまい、夕食にはまたご飯を炊きますというお声もありました。米とぎは三々米拍子、おむすびは三々結び拍子。忘れないようにしましょうね。

お料理教室を始めてから、子ども達がとにかくおいしそうにご飯を食べてくれるようになりましたとか、お出汁をちゃんと取るようになりました、などと感想を頂けるようになりました。なんとなく難しそう、面倒くさいと思って敬遠してしまう一手間も、習ってみると意外に簡単で、劇的にいつもの一品がおいしくなったりします。日々のお料理に、お料理教室のエッセンスを取り入れていただけたらうれしく思います。来期は、五節句をテーマにしたお料理教室を開催致します。ぜひまたご参加下さいませ。

次回のオンラインセッションは、2月27日。能楽師の大槻裕一さんと京都産業大学のペレッキア・ディエゴ先生に、お能についてのお話をして頂きます。お能はよくわからない、寝てしまうという方はたくさんいらっしゃると思いますが、こんなところに注目して見ると良いという鑑賞のポイントを教えて下さるそうです。ご期待ください。

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