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12月6日、今年最後となるオンラインお料理教室「京のお雑煮」を開催いたしました。
講師は、祇園川上の加藤宏幸さんです。司会は、心游舎理事のモミゾーこと小山良磨さん。心游舎代表挨拶担当のヤマゴロウは、お正月らしく鏡餅のかぶりもので登場しました。
今回は、川上さんの厨房に割烹着姿の彬子女王殿下が出張され、加藤さんと和やかな掛け合いの中での楽しいお料理教室となりました。

今日のお雑煮はもちろん白味噌。関西以外ではあまりなじみがなく、白味噌雑煮は初めてという方もいらっしゃったようです。お雑煮は、母系で伝わっていくのがおもしろいところ。関西でも、お母様が九州からお嫁に来られていると二日目はおすましのお雑煮だったりすることがあるようです。加藤さんも愛知出身なので、京都に来て初めて白味噌雑煮を召しあがったときはなんだこの甘い雑煮は!と思われたとか。お母様の作られる赤味噌のお雑煮が最高!とおっしゃっていました。

作り方の動画を見てから、お料理教室の始まりです。
大根と金時人参を亀甲切にして、下茹でするところから始めます。普段はこういった下処理は、お店のお弟子さんがされるので、加藤さんが野菜を切っておられるところはなかなか見ることができません。お店の若い衆が遠巻きに覗いておられる姿が印象的でした。加藤さんはとても簡単そうに切られていますが、実際にきれいに六角形に切るのはなかなか難しい様子。画面の向こうで参加者の皆さんが首をかしげておられるお姿が垣間見えました。大根を下茹でするときは、生米をひとつまみ一緒に入れると、あくが取れるそうです。

以前のお料理教室で、だしは上手に取れるようになっておられる皆さん。自分で取ったおだしに、白味噌を溶き入れ、おつゆを作ります。
お店では、目の細かい漉し器を使って汁を漉し、味噌の粒が残らないようななめらかな食感に仕上げますが、ご家庭ということでそれは省略。お餅と下茹でした大根と人参を入れ、煮ていきます。
でもここでトラブル発生。加藤さんは当日搗き立てのお餅を使われたので、すぐ柔らかくなりましたが、参加者の皆さんは前日から冷蔵庫に入っていたお餅を使っておられるので、なかなか柔らかくなりません。その場合は、電子レンジで少し加熱してから入れると、柔らかくなりやすいというアドバイスを慌てながらしてくださいました。
焼いたお餅を入れるのも、香ばしくておいしいそうです。

やわらかくなったお餅をお椀に入れ、大根、人参、おつゆの順番で盛り付けます。おだしと白味噌のいい香りがただよう厨房で、おなかペコペコになっておられた彬子女王殿下は、満開の笑顔でお雑煮を完食。今までのお料理教室は見るだけだったので、本当にうれしい!と喜んでいらっしゃいました。

様々なご家庭の味があるのがお雑煮の魅力ですが、来るお正月には京の白味噌雑煮をレパートリーに加えてみてはいかがでしょうか。白味噌に赤だしをブレンドした「ふくさ仕立て」のおつゆもおいしいそうですよ。
次回のお料理教室はお漬物。和食の食卓がだんだんと整ってきますね。

次回のオンラインセッションは、12月19日。心游舎の神職理事一同による「いまさら聞けない神社のお話」です。
いつもは何気なく聞いている祓詞の意味などを解説していただく予定です。
会員以外の方にもご参加いただけますので、気になっていたけれど聞く機会がなかった神社の参拝作法の疑問など、ぜひパネリストに聞いてみてくださいね。今年の締めくくりとなるオンラインセッション。大勢のご参加をお待ちしております。

※写真の無断転載は固くお断りいたします。