10/4、5月から準備を重ねてきた上賀茂神社と京都産業大学特殊演習の学生の共同プロジェクト、「言の葉ミュージシャンになろう〜作って詠もう和歌の世界〜」集大成となるオンライン歌会を開催致しました。
9/20に行われたオンラインワークショップで、和歌/短歌とは何かを学んだ子どもたち。実際に自分たちで詠んだ和歌を発表してもらいました。
歌会は、まず司会が歌を読み上げ、参加者の人たちからどういう印象を受けたか、どこがよいと思うかなどの感想を聞き、永田和宏先生から講評を頂いて、実際の作者に手を挙げてもらい、どのような思いで詠んだ歌なのかを発表してもらうという形式で進みます。
何気ない日常風景や学校の様子、家族で出かけた思い出などを鮮やかに切り取った素敵な歌がたくさんでき、学生、スタッフ一同大変うれしく誇らしく思っています。中には永田先生が「投稿してくれたら僕は絶対に選ぶ」と絶賛された歌も。「こんな思いを詠んだ歌なんだろう」と解釈していても、作者に聞いてみると、あっと驚く違いがあるものもありました。でも、一つしか答えがない数学とは違い、どんな解釈をしても間違いではないのが歌の面白いところです。たった三十一文字しかない言葉の並びですが、読む人の心のままに解釈が可能。そんな歌は、そっと心に寄り添ってくれます。
何もしなければ、いつの間にか過ぎ去ってしまう日常でも、歌に残しておくことで、読み返すと何十年前のことでも、そのときの感情がありありと戻ってくると永田先生は仰います。難しい言葉を使うことも、いい歌を作らなければと思う必要もありません。皆様も、ぜひ日記がわりに、日常の風景やふとした思いを歌に詠んでみてはいかがでしょうか。
京都産業大学の学生たちも、時には躓き、時には立ち止まりながらも、約半年という道のりを無事に走り抜けてくれました。この時間が彼らの人生の中で、大切な思い出として残っていくことを願っています。
次回のオンラインセッションは、10/10。ついにオンラインお料理教室がスタート致します。講師になってくださるのは、和久傳で修行を積まれた後、独立して「木山」を営まれる木山義朗さんです。お出汁に大変こだわりを持っておられる木山さん。出汁を取った後の昆布や鰹節の使い方も教えてくださるそうです。どんなお話がうかがえるか楽しみです。
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