4月9日(日)縁結びの神様として知られる東京大神宮マツヤサロンにて令和5年度心游舎「感謝の集い」を開催しました。
参加者全員揃って、ご本殿で正式参拝をさせていただいた後、第一部で落語立川流の立川志の八師匠に高座をおつとめいただき、落語「長屋の花見」が披露されました。
志の八師匠は全国に数十人しかいない本物のちょんまげ姿で登場され、演目の中に登場する長屋の人々の姿や生活、風景が浮かんでくるような話の進みに参加者の皆様は吸い込まれるように鑑賞されていました。お花見が題材の演目ということもあり、心游舎が大切にしている年中行事や日本の四季を感じながら生活の中に根付いていく文化を感じることができました。高座の後、特別パネルトークとして志の八師匠と彬子女王殿下にご登壇いただき、太宰府天満宮権禰宜の馬場宣行さんの進行のもと、落語をテーマにしたパネルトークが行われ、落語の楽しみ方やそれぞれの物語の背景にあることなど、落語をさまざまな角度から楽しむためのトークになりました。
落語は表面だけでなくその時代背景がわかるとより楽しめるというポイントを教えていただき、彬子女王殿下からも落語に限らず、小説や演劇にしてもストーリーだけでなく、その時代背景を理解していた方が内容をより楽しめるということを森鴎外の「舞姫」の主人公たちの生きた時代を例にして述べられました。
例えば、今回の長屋の花見の中でも上野のお山で花見ができたということやお酒が一升瓶であることなどから、話の舞台が江戸時代ではないなと読み取れる楽しさがあります。
また志の八師匠は新技術が進み、一説にはAI(人工知能)がそのうち落語をやるのでは?また観客がA Iになるのでは?と思うこともあるようですが、やはり、ひと対ひとのやり取りの中で遊びが生まれるものの一つであるので、落語は人と人との直接的な熱を感じれるものとして残したいということをコロナ禍でのリモートセッションなどを通じて感じられたようです。
トークだけでなく、物語の情景を表現する落語の技として蕎麦の啜り方も見せていただき、会場のお客様に挑戦していただきました。史上初の蕎麦の啜りを二人羽織風で行うということに会場も笑いに包まれました。
トークの終盤には、苦手と言いつつも、馬場さんの無茶ぶりで謎かけをお願いされた志の八師匠。「東京大神宮で彬子さま、参加の皆様と行う心游舎感謝の集い、」とかけまして「95円のものを100円で買う」その心は「ご縁が残ります」とこの日1日を表現していただく素敵な謎かけを披露していただきました。彬子女王殿下をはじめご参加の皆様も落語の世界の魅力に改めて感動されていました。
第2部では令和4年度の事業報告と令和5年度の事業計画が発表され、懇親会を交え、終始和やかな雰囲気のもと交流を深めることができました。
令和5年度 第12期目となる心游舎。本年度も実地開催のワークショップとオンライン講座を中心に様々な事業を行ってまいります。今年度もたくさんの皆様にお会いできますことを楽しみにしております。どうぞよろしくお願いいたします。
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これからのワークショップやオンラインセッションのご案内は心游舎のホームページをご覧ください。また会員も募集しております。
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