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10月16日、今年度初となるお料理教室を開催いたしました。今年のテーマはおせち。毎年お料理教室でお世話になっている、ごだん宮ざわ、川上、木山のおせち料理を数品ずつ教えていただき、ひとつのお重で京都の三名店の味を楽しめると言う、心游舎ならではの企画です。1回目は、ごだん宮ざわの宮澤政人さんに、青味大根の味噌漬け、〆鰆、栗蜜煮の作り方を教えていただきました。
京都では青味大根も鰆も比較的手に入りやすい材料ですが、見つからないという参加者の方も何人か。青味大根はラディッシュなど、鰆はアジやサバでも代用できるそうです。
まずは、鰆に同量の塩をすり込んで、1時間寝かせます。塩を洗い、御酢に片面20分、ひっくり返して20分漬けます。表面が乾かないようにキッチンペーパーを上にかぶせるようにしましょう。お酢で殺菌するようなイメージがありますが、塩の方がより効果が高いので、御酢は加減しても、塩にはしっかり漬けた方がいいそうです。
青味大根の味噌漬けは、まず白味噌にみりん、酒、砂糖を入れて混ぜ合わせます。大根の葉は適量に減らし、皮を剥いて、実の方から軽く茹でます。葉の色が鮮やかになる程度で上げて、氷水に取ります。タッパーのような容器に味噌を半量入れ、ガーゼを敷いて大根を置き、上から味噌をかぶせておいておきます。「めんどくさがり」の彬子女王殿下も、「意外と簡単だったからできるかも」と言っておられました。
栗は皮を剥き、形を整えながら渋皮も剥きます。栗の料理はとても奥が深いのだそうで、宮澤の大将が料理人の修行を始めて、初めてご両親に作ってあげたのが栗の蜜煮だったそうです。確かに栗の料理が上手にできると、料理の腕がワンランク上がったような気がしますよね。お水にグラニュー糖を入れ、沸いてきたら栗を入れて30分ほどコトコト煮ます。「色付けのクチナシは入れなくていいのですか?」というご質問もありましたが、大将は「入れてもいいけれど、栗の自然の色の方が好きなので、僕は入れません」とのこと。大将のお人柄が現れたような、とてもやさしい味の栗が出来上がります。お正月の時期に栗はありませんので、今のうちに作って瓶詰にしておきましょう。
最後に、漬けておいた鰆を醤油にくぐらせ、表面をさっとあぶります。今回はガスの火でしたが、もち米の藁で焼くと、とても香りがよくなっておいしいそうです。醤油の焦げた香りが香ばしくて、食欲をそそります。
おせち料理は難しいし、大変と思っておられる方も多いかもしれませんが、意外と材料も少なく、簡単にできることがわかりました。次回は川上さんのおせちを教えていただきます。何を教えていただけるのか楽しみですね。

 

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