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「お米の研ぎ方」

8月23日、心游舎では初めての試みとなるオンライン料理教室を開催いたしました。今回のテーマは、お米の研ぎ方です。学校の調理実習などで、ゆで卵やお味噌汁の作り方を習ったことはあっても、意外とお米の研ぎ方をきちんと習ったことがある人は少ないのではないでしょうか。お米を正しく研げると、毎日のご飯が格段においしくなります。ぜひその喜びを味わっていただきたいと思い、企画いたしました。

米研ぎ講座の講師は、お米ソムリエの美甘朋子さんです。美甘さんは白米をこよなく愛しておられ、365日3食ご飯を炊かれ、炊飯器の保温機能は使ったことがないそうです。家電量販店に毎週末通われ、メーカーの営業の人から直接話を聞いて炊飯器を吟味、それぞれに特徴があって素晴らしいと一度に4台炊飯器を買ってしまったこともあるとか。そんな美甘さんのお米愛が終始炸裂し、子どもの頃のあだ名は「まんまちゃん」だったというファシリテーター、お米大好き心游舎理事小山良磨さん(通称モミゾー)との掛け合いも相まって、笑いが絶えないお料理教室となりました。

まずは、研ぎ方の動画をご覧いただきながら、研ぎ方のコツを教えていただきました。米は洗うのでも、ゆすぐのでもなく、研ぐ。お米を水で研ぎ澄ますように「研ぐ」ということが大切なのだそうです。そして、美甘さんに実際に研ぐ様子を見せていただきながら、実践です。研ぐときの手は、三三米拍子!シャシャシャ!シャシャシャ!シャシャシャシャシャシャシャ!のリズムに乗って動かすという話に、画面の向こうの子どもたちが「なるほど!」と頷いている姿が微笑ましかったです。

ご飯が炊けるのを待つ間は、美甘さんの熱いお米談義。彬子女王殿下が新嘗祭の意味や、茶碗と飯椀の違いを解説してくださったほか、美甘さんが、お米の品種改良の歴史や日本における米食の歴史を教えてくださいました。世界のお米料理のスライドを見ながら、世界広しと言えどお米を白いまま食べるのは日本だけ。これは日本のお米が何かをかけなくても、何かを混ぜなくてもおいしくいただけるからであり、お米をおいしく改良し続けてきた先人たちの努力のおかげなのです。

1930年代に農林一号というお米が初めて登録されてから、日本のお米は進化をし続け、現在の日本には367種のお米があるそうです。こんなにたくさんの種類のお米を食べられるのは、現代に生きる私たちの特権。「今日のご飯はなにがいい?」と聞かれたら、「ハンバーグ!」ではなく、「あきたこまち!」や「雪若丸!」など、お米の銘柄を決めてから、そのお米に合う今日のおかずを決めてほしいと美甘さんは提唱されます。今は、一合ずつでもお米が買えるお店が増えてきています。ぜひお米屋さんに出かけて、好みのお米探しをしてみてはいかがでしょうか。
炊きあがったお米は、夕食の前にお子さんたちのおなかの中にすべて白米のまま納まってしまったというお声も多数いただきました。皆さん、夕食はきちんと食べられたでしょうか。

10月からは、和食の基礎を学ぶ全5回のオンライン料理教室を開始いたします。講師は、京都の名立たる料理人や老舗の方々がご協力くださることになりました。9月から募集を開始いたしますので、お申し込みをお待ちしております。次回のオンラインセミナーは、9月5日。

好評につき、第二弾の開催となりました菊の節句をテーマにしたお茶のセッションです。どうぞお楽しみに。

※写真の無断転載は固くお断りいたします。