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自然の産物「お茶」

開催地:北海道神宮(北海道札幌市)

令和二年二月九日北海道神宮において日本茶ワークショップを開催いたしました。 暖冬で札幌雪祭りも雪不足と報じられていましたが、当日は北海道らしい寒さのなか、青空ものぞく好天に恵まれました。 今回の日本茶ワークショップは、佐賀県嬉野の茶師 松尾俊一さんと日本の職人技術を生かした数々のものづくりで知られる丸若裕俊さんをお迎えし、お茶にまつわるお話と、北海道に根ざしたおやつ菓子屋さんとして知られる六花亭さんよりお菓子「判官さま」をご提供いただきました。判官さまとは北海道開拓の父と呼ばれている島義勇氏のことなのですが、その出身は佐賀県であることにも何かしらのご縁を感じます。そば粉が入った柔らかな焼き餅の中には、ほのかな塩味の利いたつぶ餡がたっぷり入っていて、とても日本茶に合うお菓子です。 最初に松尾さんから、お茶の味を決める構成要素の中に水の硬度があるというお話がありました。ふだんの暮らしの中で水の硬度というものをあまり意識することはありませんが、今回は北海道の水、九州の阿蘇の水、フランスのエビアン・レ・バンの三種類の水の飲み比べをしてみました。それぞれの水の味の違いが分かる子もいれば、北海道と九州の水の違いははっきりと分からないけれども、日本の水とフランスの水の味の違いはわかるというお子さんもいらっしゃいました。一般的には日本の水はカルシウム含有量が低い軟水、エビアンなどヨーロッパの水は硬水という種明かしがあり、お茶の話へと進みます。 用意された本物のお茶の葉のついた枝を観察しながら、同じお茶の葉から製法を変えると味わいの違う日本茶、中国茶、紅茶ができるというお話に一同びっくりしました。またそれらの香りを「聴いて」感想を交換し合ったりしました。なかにはソムリエのような感想を話すお子さんもいて、子どもたちの鋭敏な嗅覚に大人が驚く場面もありました。 お茶淹れ体験では、子どもたち代表として彬子さまと吉田宮司さまにお茶をいれて差し上げることに。役を買ってでたお子さんに、松尾さんからいれる温度とお茶の渋みの関係をレクチャーいただき、丸若さんからはふだん飲んでいるペットボトルのお茶も同じ自然の産物のお茶であることを意識して飲んで欲しいというお話を聴きながら、みんなで「判官さま」とお茶をいただきました。 みんなで参拝したあと境内にアラジンのジーニーが急須でお茶を淹れている雪像をみつけました。去年にひきつづきボーイスカウトの方々がワークショップにちなんで創ってくださったとのこと、札幌の方々の雪像に対する熱い想いを感じる一場面でした。 今回もワークショップ開催にあたり多くの方々にご協力をいただきました。こころより感謝申し上げます。

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