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今週末から急に寒くなるという天気予報です。気温がぐっと下がるようですので、体調を崩さないように気を付けないといけませんね。

緊急事態宣言が明け、101日から京都には少しずつ観光客の人たちが増え始めました。久しぶりに、二条城や金閣寺、銀閣寺の駐車場に観光バスが止まっていたり、修学旅行生が歩いていたりするのを見ると、そうそう、以前の京都はこうだったなと、少しずつ元の姿に戻りつつあるような感じがしてほっとします。

今回のコラムは、心游舎理事で、東京大神宮権宮司の松山幾一さんです。以前のお勤め先である熱田神宮のお話を書いてくださいました。熱田では、「松山のぼん」と職員さんに親しまれている松山さん。その居心地の良い熱田と名古屋への愛が伝わる文章を書いてくださいました。まだまだ油断はできませんが、気候も良くなってきましたし、秋の名古屋にもお出かけしたいものですね。

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『剣の宝庫 草薙館』開館

皆さん、愛知県名古屋市に鎮座する熱田神宮に参拝したことはありますか?

私は大学卒業後12年間、熱田神宮に在籍しておりました。祭典・社頭奉仕、様々な人との出会いを通じて神職としての今があるわけで私にとって特別なお宮です。

さて、1900年以上の歴史を有する熱田神宮の創祀は、三種の神器の1つである草薙神剣のご鎮座にはじまります。三種の神器といえば、勾玉、鏡、剣です。八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)は皇居、八咫鏡(やたのかがみ)は神宮の内宮、そして草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)が熱田神宮にそれぞれ祀られています。

ご神体が剣であることから、古来より各時代に亘り刀剣の奉納がなされてきました。現在、宝物館には国宝・重要文化財20口をはじめとする450口余りの刀剣が収蔵されています。

また、本年10月3日には新たに『剣の宝庫 草薙館』が開館し、刀剣専門の展示が行われております。

この草薙館においての「開館記念特別名刀展」(会期:10月3日~25日、会期中無休)では、彬子女王殿下がお選びになった刀剣の元となる玉鋼(たまはがね)を、心游舎理事が交代しながら槌で鍛錬し完成した「剣の宝庫 草薙館 竣功記念刀剣」も展示され、更には女王殿下とご親交深き漆芸家の蒔絵 人間国宝 室瀬和美氏制作の専用刀箱(女王殿下のお印である雪を施したもの)も併せて展示されています。

館内は静寂な森をイメージされており、刀剣専用展示ケースは表裏ともガラス張り、両方面から鑑賞出来る工夫がなされ、透明アクリル製の刀掛けを用いることによって、まるで刀剣が宙に浮いているかのようでかなり神秘的です。

他にも姉川の戦いで獅子奮迅の活躍をした朝倉陣営の勇士、真柄(まがら)十郎左衛門が所用したと伝わる通称「真柄の大太刀」2口【刃長:221.5㎝・166.6㎝】も常設され、更に展示室隣接の体験コーナーでは、実際の脇指や刀に触れたり、本物とほぼ同重量の「真柄太刀」2口の複製拵(こしらえ)【約10㎏・8㎏ 】を持ってみたりと大変楽しい空間となっています。

昨今は『刀剣乱舞』や『鬼滅の刃』など空前の刀剣ブームです。館内をご覧いただくことで刀剣への理解も更に深まると思いますので、参拝後に是非お立ち寄りください。

また、熱田神宮周辺には名古屋(熱田)名物『ひつまぶし』『宮きしめん』『きよめ餅』等々、食も充実しております。

コロナ終息の折には、魅力溢れる名古屋は熱田の地へお出かけください。