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いよいよ年の瀬。今週は寒さも緩んでいましたが、年末年始は強い寒波が到来して、大雪が予想されているところもあるようです。雪のお正月は情緒があってよいものですが、雪の備えはしっかりしておかないといけませんね。

心游舎のロゴマークは、雪をモチーフにしていますが、これは総裁である彬子女王殿下のお印が雪であることに由来しています。雪の結晶は一つとして同じ形がないといわれるほど、多様性があるものです。日本文化も、地域ごとに様々な異なった文化があったり、カレーやラーメンなど、海外の文化が日本文化として形を変えて根付いていたりと、多様性があるのが特徴です。そんな雪と日本文化を重ね合わせ、日本文化の多様性とすばらしさが多くの方たちに伝わっていきますようにという思いを込めて、雪のマークが選ばれました。ロゴマークは、こな雪、べた雪、もち雪、はい雪、みず雪、たま雪、わた雪をイメージした七つの雪と、そのモチーフを組み合わせて六角形に配置し、雪花に見立てた二種類のデザインを使っています。

今年の心游舎コラムの締めくくりとなるのは、そんな雪ともご縁の深い北海道の六花亭の副社長であり、心游舎理事でもある小田文英さんが書いてくださいました。「六花」とは、雪の異称であり、心游舎に関わっていただくようになったのも、深いご縁があったのではないかなと感じています。いつも俯瞰で状況を見てくださり、客観的に目の覚めるような提案をしてくださることが多く、心游舎ファミリーの新しいお兄さん役として、大いに助けられています。

お読みくださっている皆様も、「お事始」も済み、大掃除やお正月準備でお忙しい毎日をお過ごしのことと思います。世の中が大きく変わった一年でしたが、変わらず心游舎をお支え頂き、本当にありがとうございました。皆様のあたたかいお声が大きな励みとなっております。来年も心游舎をよろしくお願いいたします。どうぞよき新年をお迎えくださいませ。
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2020年も残すところ、あとわずかとなりました。私が住む北海道は、一気に冬化粧が進んでいます。社内では御年始向けの商品準備を始める「御事始」が13日に無事執り行われました。大袈裟に「御事始」と言っていますが、黒豆を茹でるための灰水を作り始めるに当たり、社長がその初手を担うというだけです。こんなシンプルなことですが、節目ができることで、気持ちを新たにものづくりと向き合うことができています。今年は、弊社が発刊している児童詩誌「サイロ」が創刊60年を迎えましたので、弊社の包装紙との話と交えて、書かせていただきます。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、弊社は北海道に居を構えて、87年となります。よくお声がけいただける花柄の包装紙は、坂本直行さんという画家さんの作品です。昭和33年に六花亭創業者・小田豊四郎が、福島県の柏屋様が発刊されている「青い窓」という児童詩誌に感銘を受け、十勝でも児童詩誌「サイロ」の創刊を決意。小田がその表紙絵を坂本氏にお願いに行ったのが始まりでした。その表紙絵に描かれていた山野草を組み合わせたものが、六花亭の包装紙となります。サイロは、元々、晩秋に蓄えられたデントコーンなどを保管・発酵し飼料にするための倉庫で、転じて、児童詩誌を通じて、子どもたちの詩心が熟成し豊かな人生の糧となることを願い、命名されました。それから、今年で60年になります。花柄の包装紙がお目見えしたのが、翌年でして、来年は同じく60年を迎えます。どんな形で還暦をお祝いするか、今から楽しみです。

その花柄包装紙には、23種類の花が描かれております。この在来種の山野草でいっぱいにしたガーデンが、弊社の「六花の森」です。煌びやかなガーデンというよりは、落ち着いた空間という印象をもっていただけるのではないかと思っております。庭園や風景を大別すると、パッと見た瞬間、「良い!」と感じるものと、じっくりと眺めているうちに、良さが染み出てくるものとがあるかと思います。スカイツリーと東京タワーの比較だと伝わりやすいでしょうか。華やかさと奥ゆかしさとでもいいましょうか。両方を楽しめると生活に幅が出ると考えておりますが、実際には奥ゆかしい味わいを感じるには、教養や経験が必要なようで、まだまだ勉強中です。今年は、心游舎の理事として、様々な学びをいただいた一年でした。来年も、研鑽を積みながら、いただいた学びを多くの方とその経験を共有できるよう、努めてまいります。