前回、料理研究家の後藤加寿子先生にご提供いただいた「だしの取り方」レシピを掲載させていただきました。
皆様、ご家庭でお試しいただけましたでしょうか?
連日の猛暑でついつい食欲不振に陥りがちですが、天然の素材を使った出汁は、風味も香りも格別! 今回は、後藤先生直伝の旨味たっぷりの「だし」を使った代表的な家庭料理のレシピをご紹介させて頂きます。
しっかり食べて体力をつけ、暑い夏を乗り切りましょう!
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おふくろの味の代名詞「肉じゃが」
だしを使わずに水で煮て、濃いめの甘辛味にする家庭もあるでしょう。
今回は、素材そのものをより味わうために、だしの力を借りてあっさりと仕上げます。
かつおだしでうまみを補うことで、調味料の量も減らすことができます。
■材料(4人分)
じゃがいも(男爵)…3個(約400g)
にんじん…1/2本
玉ねぎ…1個
牛肉(薄切り)…200g
いんげん…8本
だし…2 1/2カップ
砂糖…大さじ3
うす口しょうゆ…大さじ3
みりん…大さじ1
サラダ油…大さじ1
じゃがいもは皮をむいて4等分に切る。にんじんは皮をむいて1.5㎝厚さの輪切りにし、大きいものは半分に切る。玉ねぎは6等分のくし形に切る。牛肉は食べやすい大きさに切る。
鍋にサラダ油を熱し、じゃがいもとにんじんを炒め、だしを加える。煮立ったら牛肉を加え、アクをていねいに取り除き、弱火で15分ほど煮る。
じゃがいもが少しやわらかくなったら、玉ねぎと砂糖を加え、5分煮る。しょうゆとみりんを加え、さらに弱火で15分ほど煮て火を止め、味を含ませる。
煮ている間に、いんげんはなり口(※)を落とし、塩(分量外)ゆでして冷水にとり、3等分に切る。
食べる直前に再び鍋を火にかけて温め、いんげんを加えて火を止め、器に盛る。
※なり口とは、枝についていた実のかたい部分。
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<後藤先生からのワンポイントアドバイス>
「さしすせそ」を守って
肉じゃがは、味つけの順番が大事。まず砂糖を加えて煮て、次にしょうゆを加えます。先に塩分を入れてしまうと、甘みが入らなくなるので気をつけてください。
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資料提供元
「和食のおさらい辞典」
出版社:光文社
発行年月:2017年10月
共著・訳者・掲載人物など:後藤加寿子
撮影:鍋島徳恭