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「米作りがさかん」って言うけど、一体どういうこと?

小学校の社会の教科書によく出てくる言葉に「さかん」という言葉があります。

社会科の教科書で、重要な言葉といえば、人名、地名、出来事、事件の名前が多いと思いがちですが、実は、「さかん」「さまざま」「べんりな」のような形容動詞がよく見られるのです。
この「さかんな」は、「米作りがさかんな地域」とか、「自動車工業がさかんな地域」というように、小学校5年生の社会科教科書によく出てくる言葉です。
ところが、「さかん」という言葉を社会科の授業で調べることはほとんどありません。なぜなら、国語ではなくて、社会科の授業だから、辞書を引くことなど思ってもいないのです。
ちゃんと辞書で「さかんな」を調べてみると、「さかんな」状態がどんな状態かが分かります。

日本国語大辞典では、「さかん」を次のように説明しています。

さかん【盛】(形動)
①たいへんに勢いのあるさま。元気のよいさま。
②人として最も元気のときであるさま。
③繁盛するさま。にぎわうさま。
④広く行なわれるさま。

この中で「米作りがさかんな地域」の「さかん」にあたる意味は何番だと思いますか。
そうです。4番の「広く行われるさま」ですよね。米作りが他の地域よりも広く行われていることが証明できれば「米作りがさかんな地域」とみなすことができます。例えば、全ての耕作面積の内、稲作で用いられている耕地面積が占める割合で比較できます。全ての農家世帯の内、米作り農家世帯の割合で比較することもできます。

言葉をきちんと調べて、言葉を理解すれば、学習内容もよく理解できるようになります。国語辞典で、国語の授業でなくても調べることは大切なことなんですよ。