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12月5日、年末恒例となりつつあるオンラインセッション「今さら聞けない神社のお話」シリーズ、昨年の祓詞に引き続き、第二回の「参拝作法」を開催いたしました。パネリストは、心游舎の頭脳神職三銃士、東京大神宮権宮司の松山幾一さん、上賀茂神社権禰宜の乾光孝さん、太宰府天満宮権禰宜の森大郎さんです。知っているようで意外と知らなかった神社のことをいろいろ教えて頂きました。
まずは動画を見ながら、正しい神社の参拝作法を教えて頂きました。鳥居をくぐる前は軽くお辞儀をし、真ん中を外して歩きます。真ん中は、正中と言い、神様が通られる場所なのでご遠慮するのです。今はコロナ禍ということもあり、流水の手水舎になっているところが多いですが、柄杓を使って手を清める方法を松山さんがやって見せながら解説してくださいました。柄杓を右手に持ち、左手、右手、左手に水を取って口の順で清め、口を漱いだ左手を清め、柄杓を立てて柄を清めます。ポイントは、すべての動作を柄杓一杯のお水で行うこと。使い切ってしまったからと継ぎ足して使ってはいけません。使った水を手水鉢に戻すようなことはせず、手水鉢の外に水を流すようにしてください。
お賽銭はお供えなので、最初に賽銭箱へ。そして、鈴がある場合は鈴を鳴らします。また、二礼二拍手一礼の作法、玉串拝礼の作法も美しい所作で見せてくださいました。礼は90度の角度で、拍手は一度手を合わせてから、右手をずらし、掌のくぼみを叩くようにすると、いい音が鳴るそうです。いきなり手を叩かれる方がいますが、まずは合わせてから。拍手の後は右手を戻し、お祈りをします。
そして、森さんが参拝をする意味をわかりやすく解説してくださいました。まつりというのは、神饌をお供えし、幣帛を献じ、玉串を奉って拝礼し、神様をもてなすこととあります。この玉串ということが大切で、拝という漢字は玉串を両手に持っているところを表しています。伊勢の神宮では、神職の方が玉串を両手に持ってお参りされるそうです。拍手のことを柏手と言ったりしますが、これは柏の葉を二枚合わせたときに手のように見えるからだそうですよ。
盛りだくさんの内容で、あっという間に1時間がたってしまい、たくさんいただいた質問にもなかなかお答えすることができませんでした。彬子女王殿下は、鈴を鳴らすのは、神様に来ましたよとお知らせする呼び鈴のようなものだと誰かから聞かれたそうですが、神様のご神威を高めるためにすることだということを知って、びっくりしておられました。
来年はどんな内容にしようかと頭脳神職三銃士は既に相談を始めていましたので、来年の「今さら聞けない」シリーズも楽しみにしていてくださいませ。次回のオンラインセッションが今年最後になります。万九千神社の錦田剛志さんによる「日本神話」シリーズの第2回です。伊弉諾尊の黄泉の国行きのお話。また面白いお話がたくさん聞けると思いますので、お楽しみに。

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