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「夏越の祓」

6月28日、心游舎では3回目となるオンラインセッション「夏越の祓」を開催いたしました。特別出演に彬子女王殿下、パネリストに京都産業大学の小林一彦先生、上賀茂神社権禰宜で心游舎理事の乾光孝さん、ファシリテーターに和樂ライターの高橋亜弥子さんをお迎えし、学術的なお話も織り交ぜながら、夏越の祓の由来をひもといていきました。

「夏越」と書いて、なぜ「なつこし」ではなく「なごし」なのかという質問から始まりましたが、小林先生が元々は心が「なごやか」になるように祓をするからなごしの祓で、夏の終わりにするので「夏越」の字があてられるようになったというとてもわかりやすい解説をしてくださいました。

今新型コロナウィルスが世間を騒がせていますが、7月の京都の風物詩となっている祇園祭は、疫病と深い関わりがあります。平安の昔でも、多くの人が出入りする平安京では未知の病気が持ち込まれ、疫病が流行しました。
そこで、鉾や山が京都の町中をめぐり、疫病や災いを集め、祓ったというのが祇園祭の始まりです。山鉾巡行の後、一気に解体されるのは、集めた災厄を置いておかずに消し去ってしまうという役割があるからなのですね。

夏越の祓のときに、茅の輪くぐりをしますが、この茅という字も草かんむりに矛という字を書きます。その名の通り矛のように尖っていて、これにも祇園祭の鉾のように災厄を集める役割があるのです。上賀茂神社で行われる夏越の祓の映像を見ながら、自分の災厄を移す人形の話、唱えられる和歌の話、夏越の祓には欠かせない和菓子の水無月の由来など、お話は多岐にわたりました。
ちなみに、和菓子の水無月は6月1日に宮中で行われていた氷室から氷を出していただく氷の節句の氷を模したものですが、これを6月30日の夏越の祓と結びつけ、販売するようになったのは、京都の和菓子屋さんの戦略があったとかなかったとか。。。福岡では、「博多水無月」というお菓子もこの時期に販売されているそうです。日本ではバレンタインデーにチョコレートを売るようになったと同じようなことが行われていたのかもしれませんね。

最後は皆さんで上賀茂神社の茅の輪を「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶといふなり」という和歌を唱えながら、くぐった気分になっていただこうという「バーチャル茅の輪くぐり」をしておしまいとなりました。災厄がはらわれたようなすがすがしい気持ちになったという感想の声もいただいております。
ぜひご近所の神社に夏越の祓に出向かれてみてはいかがでしょうか。